非日常

秘密の部屋 未分類

布団を掛けられ目が覚めた。今私は上京仲間の友達の家に転がり込んでいる。この家に住んでから惰性を極めた生活から抜け出せた。朝の8時に起きてるだけで気持ちが良い。台所から味噌汁を作っている音が聞こえ始める。ご飯と味噌汁と納豆がなんてうまいんだ。食い終わったら冷蔵庫にある梅干を一つ口に入れてたばこを持ってベランダに行く。この流れがあいつとの朝の習慣になっている。ここにいて朝が憂鬱だと感じたことは一度もない。至福の時間である。

一服終えたらバッグを持ちジャケットを羽織って家を出る。朝の満員電車はいつでも鬱陶しい。今日勉強する場所は彼の通う大学の図書館。目白駅で降り、コーヒーを買ってもう一服。彼とに会話は面白い。

夕方、勉強を終えたらお決まりの中華料理屋に行く。ここが非常に良い。自由な中国人の店主が営んでおり、いろんな客が来る。にぎやかな家族から仕事終わりのサラリーマン、幽霊までいる。とても居心地が良い。

今日は早めに夜ご飯をすましたから時間が空いている。彼がかばんをどこかに忘れたという。それはだるいな。気分が下がりながらもとぼとぼ歩いていると台湾マッサージ店の看板が目に留まる。いつもなら気にも留めず通りすがるとこだが、気晴らしに行ってみるか。

初めてのそういう店。店の前でぼそぼそしているとドアが開いて歳のわからない小太りのおばちゃんが出てきた。流れるように部屋に連れられ裸になった。あれこれ考える暇もない。体を任せて考えることをやめた。これ以上は書くのもやめにする。考え始めると気持ち悪くなってしまう。思考を停止できる場所。普段の生活から別の世界に体を癒しに行く場所と思った。これから疲れた時は癒されに行こう。一度考えることをやめるのも良いなと気付いた。

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